新企画 ”音楽の紹介” 続くでしょうか?(笑) |
今だから告白しますが、予備校生時代、勉強に疲れた私たちを癒してくれる(当時はカフェバーと呼んでいた)一軒のバーがありました。4時くらいから修大のお兄さんが店を開け、我々不良予備校生は5時前に到着、モニターに映る”夕焼けニャンニャン(爆)”を話のネタにしながらダベリ(死語)、社会人の素敵なお姉さま方とお話しし、奢って頂き(笑)、7時前に広大の図書館に勉強しに行くという毎日を送っていました。当時良く聴いていたのは洋楽ではブリティッシュ・ニューウェーブ/ローリング・ストーンズ、邦楽では雑誌”宝島”に乗せられて(笑)インディーズ(これも死語)中心でした。
では最初の話に戻って、”聴くと予備校生当時を思い出す・思い出させる音楽は?” と聞かれると、、、私の場合はこれです。
ムーンライダーズ ”アマチュア アカデミー” 1984年
今でこそ少しメジャーになった鈴木慶一氏(今度久しぶりにソロアルバム出しますが、元サニーデイ・サービスの曽我部君との共作だそうです!)率いるムーンライダーズ。私たちより年配の方には ”はちみつぱい” の ”塀の上で” を思い出されるのでは。数年前、矢野顕子・大貫妙子・奥田民生・宮沢和史(Ex The BOOM)らと ”Beautiful Songs" というユニットで全国ツアーをしましたが、素晴らしいライブでした。
ムーンライダーズは、当初は当時のニューウェーブ(ピクシーズ等)を強く意識したバンドでしたが、1980年の”青空百景”から独自のポップス路線を歩みだし ”マニア・マヌエラ” そしてこの”アマチュア アカデミー”で私の個人的見解では(笑)最高点に達します。
淡々とした打ち込みから始まるビート、華美のない編曲ですが音の作りこみ・特に残響効果は凄い。削ぎ落されるだけ削ぎ落としたサウンドに、あのしゃくりあげるようなボーカルで日常の他愛のないことや思いを淡々と歌い上げるスタイル。1985年2月の受験時にはこのアルバムとストーンズの”ベガーズ・バンケット”だけをカセットに入れて、勉強の合間に宿泊したホテルで東京の夜景をボーっと観ながら聴いていました。その後予備校生になってからも、疲れた時・孤独な時・一人になりたい時には常に聴くのはこのアルバムでした。 ”4分たてば 僕は30 君への伝言 伝わっているかな (Ex 30)” なんて歌詞はそれまで聴いたこと無かったし凄く新鮮でした。これを聴くと将来の不安や焦燥、憤りや悲しみ、すべてが洗い流されて行きました。私にとっては当時一種の”クスリ(笑)”でした。
今でも時々、特に夜中に聞きたくなります。i PODでもいいですが、やはり当時のカセットテープをラジカセに入れて、部屋のすみっこでボーっとして聞くのが格別です(笑)。以上”音楽の紹介”でした。
P.S.
そのバーにはジューク・ボックスが置いてあり、マスターの好きな音楽(60~70年代の洋楽・邦楽から当時流行っていたサザン、佐野元春まで)が100円で3曲聴くことができました。受験も近づいた11月、サザンオールスターズの名盤”KAMAKURA"が発売された日には久々に皆で集まってお店でかけてもらった記憶があります。いい大人といいお酒、いい音楽といい仲間が集う極上の空間でした。”いつか自分も部屋にジュークボックスを置きたい!”という目標を持ったのもその頃で、そのせいで未だに気に入ったシングルレコード(7インチ盤)を探しています。もう200枚くらいになり枚数としては十二分なのですが、ジュークボックスは未だに購入できていません(笑)。
3月26日 追加
こんなレコード達を入れて聞きたいと企てています、、、