2007年 01月 16日
本の紹介(3)今回はマニアックです。”にっぽん情歌行”たけなか・ろう |
最近、病院に動きがありません(笑)。久々に本の紹介をしようかと思い、色々本棚を漁った結果この一冊にしました。
にっぽん情歌行/たけなか・ろう著 ミュージックマガジン社 1986年発行

たけなかろう(竹中労=以降竹中)の名前を知っている方は我々の世代でも探すのが難しい。しかしながら、運動家・特定の思想を持った方には、”山谷開放運動家、アナーキスト”として、芸能好きには、”ナベプロ批判のよろず芸能評論家”として、そして音楽・特に琉球の音楽好きにとっては、”琉球の音楽を本土に紹介し、貴重な音源を残してくれた功労者”として認知されている。いか天世代には、絶筆となる”たまの本”の著者といえば納得される方も少しはいるでしょうか?とかく、一筋縄ではイカナイ御仁でありました(笑)。
この本は、私が大学入学当時求めた本で、当時ミュージックマガジンを愛読していた私は大学入学まで待ってから購入した記憶がある(笑)。タイトルのように、日本各地方に残る情歌=春歌を拾い集め、歌い手へのインタビューを交えながら歌のルーツに迫ってゆく、また消えつつある情歌に思いを馳せながら近代化に批判を下す、、、ってな感じで好きな人(笑)にとってはたまらない本でしょう。琉球の歌に関してはたくさんの本や文を記している竹中ですが、盟友小沢昭一に対抗したのか、もしくは小沢が記したのものでは満足できなかったのか、この本では16章のうち琉球に関するのは1章のみで、残りは”江戸下ネタ” ”炭坑節” ”秋田音頭”などに裂かれている。”炭鉱節”が元来春歌であるのは、学生の北九州時代方々の宴会でそれを聞いたことで認識していた(五木寛之の”青春の門”でもさわりが掲載されていたが・・・)、まさか秋田音頭が春歌だったとは、、、とびっくりしながら読んだことを思い出す。
竹中はこの滅び行く春歌を何とか形に残そうと思い立ち、当時アングラフォークの雄URCレコードに掛け合い、会員限定3000枚生産で”日本禁歌集”というシリーズを出した。1が江戸、2が博多、3が琉球、そして4が秋田になるはずだったがURCとの意見の相違で3までで終了、竹中はこの事をすごく悔いているようで誌上からもURCに”是非レコードにして欲しい”と訴えている。

上の写真は、”日本禁歌集3 海のチンボーラ” 私の愛聴盤。今は故人となってしまった嘉手刈林昌さんの唸りが心を静かに揺さぶるのです。
書き始めると意外と多くなって来てしまいました。色々書き記したいこともあるので残りはまた後日アップしましょうか。
にっぽん情歌行/たけなか・ろう著 ミュージックマガジン社 1986年発行

たけなかろう(竹中労=以降竹中)の名前を知っている方は我々の世代でも探すのが難しい。しかしながら、運動家・特定の思想を持った方には、”山谷開放運動家、アナーキスト”として、芸能好きには、”ナベプロ批判のよろず芸能評論家”として、そして音楽・特に琉球の音楽好きにとっては、”琉球の音楽を本土に紹介し、貴重な音源を残してくれた功労者”として認知されている。いか天世代には、絶筆となる”たまの本”の著者といえば納得される方も少しはいるでしょうか?とかく、一筋縄ではイカナイ御仁でありました(笑)。
この本は、私が大学入学当時求めた本で、当時ミュージックマガジンを愛読していた私は大学入学まで待ってから購入した記憶がある(笑)。タイトルのように、日本各地方に残る情歌=春歌を拾い集め、歌い手へのインタビューを交えながら歌のルーツに迫ってゆく、また消えつつある情歌に思いを馳せながら近代化に批判を下す、、、ってな感じで好きな人(笑)にとってはたまらない本でしょう。琉球の歌に関してはたくさんの本や文を記している竹中ですが、盟友小沢昭一に対抗したのか、もしくは小沢が記したのものでは満足できなかったのか、この本では16章のうち琉球に関するのは1章のみで、残りは”江戸下ネタ” ”炭坑節” ”秋田音頭”などに裂かれている。”炭鉱節”が元来春歌であるのは、学生の北九州時代方々の宴会でそれを聞いたことで認識していた(五木寛之の”青春の門”でもさわりが掲載されていたが・・・)、まさか秋田音頭が春歌だったとは、、、とびっくりしながら読んだことを思い出す。
竹中はこの滅び行く春歌を何とか形に残そうと思い立ち、当時アングラフォークの雄URCレコードに掛け合い、会員限定3000枚生産で”日本禁歌集”というシリーズを出した。1が江戸、2が博多、3が琉球、そして4が秋田になるはずだったがURCとの意見の相違で3までで終了、竹中はこの事をすごく悔いているようで誌上からもURCに”是非レコードにして欲しい”と訴えている。

上の写真は、”日本禁歌集3 海のチンボーラ” 私の愛聴盤。今は故人となってしまった嘉手刈林昌さんの唸りが心を静かに揺さぶるのです。
書き始めると意外と多くなって来てしまいました。色々書き記したいこともあるので残りはまた後日アップしましょうか。
by makoo2001
| 2007-01-16 14:29
| 本の紹介
|
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