広島市総合防災訓練に参加してみて… |
開催場所は、商工センターの海側、いつもは空き地でたまにサーカスとかが来ている場所です。予想以上に大掛かりでちょっとびっくり。
今回は、現時点で広島市域にもっとも災害を引き起こす可能性が高い”南海トラフ地震”を想定して行われました。まずは各種参加団体の入場です。公務員はきびきび動きますが、一般参加者はぐだぐだ(笑)。まあ、本当に暑かったですからね。
流れとしましては、地震・津波の発生→人員輸送・警戒区域の設定→災害対策本部の設置 が序盤で、その後は予想された状況に従って訓練が進んで行きます。消火訓練や救助訓練、様々な車両が行き交いました。
我々医師会は、一連の訓練の流れの中で、消防局が設置した現地救護所の開設→倒壊家屋等からの人命救助→大量負傷者発生に伴う医療救護 の三項目に参加となりました。
我々が待機した救護所はすでに組み立てられていた(笑)消防局が設営したテントで、横には日本赤十字社の本格的な救護所、そして陸上自衛隊の手術車両!が横並びでした。
救助された人々がトリアージされて運ばれてきますが、我々の設備では赤には対応できず、黄色以下を担当(事前のマニュアルが無いため、現場で判断(笑))、中でも私は主に軽症者の手当て(笑)と患者の待機場所への案内を行いました。患者役の消防の若者の皆さん、お疲れ様でした!
疑問① 現地救護所が設置されるのは、局所災害の現場なのか?それとも緊急避難場所となっている各小学校なのか? 医師会の防災マニュアルでは、区医師会の防災担当医は緊急時は後者に集うことになっていますが、今回の訓練は明らかに前者です。 緊急時は医師会は特別チームを作って迅速に現場に急行するマニュアルがあるのでしょうか?
疑問② 一緒に待機した日本赤十字社・自衛隊の設備は心電図や酸素吸入、AED、手術設備までありましたが、我々は救護所…ちゃんとトリアージされてカバー可能な患者だけだったら良いですが、どうにもしようのない人が搬送されてきた場合のマニュアルはありません。ここではコーディネーターの仕事が重要になってきます。私見では我々はやや後方で待機し、白・黄の処置を担当するのが適切と感じました。
疑問③ 訓練の最後の方に生活避難場所の運営、福祉避難所の開設及び住民の移送、という項目がありましたが、我々は入っていませんでした。なので、今回の訓練では我々の任務は疑問①で示した前者、すなわち局所災害現場へ派遣された場合だと理解しました。 あんな設備で大丈夫か?というのが率直な実感です。