2010年 04月 15日
絵本のこと、絶版を考える |
久しぶりに絵本の紹介です、というかこの絵本にまつわる出来事について、もう一度考えてみました。

瀬田貞二さく・寺島竜一え、こどものとも1962年8月・第77号「あふりかのたいこ」です。現在ある理由で絶版ですが、復刻版の50冊セットには資料として入っています。
この絵本は、我々の世代ならば一度は読んだことがある・教科書にも載っていた素晴らしいお話です。テーマは、”自然への畏敬、自然との共生”です。その為、動物ハンターの所業を徹底的に”悪”として描いており、最後に彼も更正するというお話です。瀬田貞二さんのテキストの中でも屈指の名作です。
この絵本が絶版になった経緯については、福音館書店が以下のようにコメントしています。
”この絵本は1966年に「こどものとも傑作集」の1冊として刊行しましたが、1986年に絶版にいたしました。この作品は植民地支配を否定する意図をも持った創作でしたが、子どもたちにアフリカに対する間違ったイメージを与えてしまう危惧があるとの指摘があり、これを考慮した結果、著者の同意を得て、絶版としたものです。今回、復刻版にこの作品を収録しましたのは、復刻版としてのひとつの記録的な事実と資料的な意味とを考慮しての判断です。”
絶版になる場合、一番の理由が”差別用語”です。この絵本では一箇所だけですが”どじん”という表現を使っています。当時としては普通の表現なのですが、今の基準ではここを”げんちのひとたち”と訂正すれば文脈も通じ、なんら問題はないと思います。
福音館のコメントに、間違ったイメージを与えてしまう危惧があるとの指摘があったとありますが、正直何が間違っているの?でしょうか。この絵本が発行された1962年当時のアフリカでは、それまで植民地支配されていた地域が独立する一方まだまだ植民地も多く残っていました。従って、”植民地に白人が来て現地人を雇って動物狩りをする”という設定は当時としては全くの事実でなんら問題が無いわけです。問題なのは、”過去の常識を、現在の基準で「過ち」と指摘し糾弾することを目的とした人・団体が存在する” ということです(最近は大分聞かなくなりましたが)。
過去を抹殺したからといって、何の問題解決にならないことは歴史が証明しているのに、、、、現在の感覚でいえば、この絵本はこれを逆手に取って”歴史から学ぶ”とすれば格好の教材になります。
私の考えは、一度絶版に至った経緯を扉絵にわかり易く説明した上で再販すべきです。この絵本のストーリー・絵の構成の妙、一貫したテーマの素晴らしさは決して封印すべきではないと思います。
”この絵本が出版された当時は、アフリカにはまだ植民地が残っていて、この絵本の内容のように白人が現地の人を雇って動物狩りをしていた時代でした。今ではすべての国が独立し、動物達も保護されてこのようなことは現在ではありません。”動物狩り”は”自然との共生”というこの絵本のテーマを際立たせる為にあえて用いられたのであり、それが全否定されているのは通読していただければご理解していただけると思います。 ”自然との共存・自然への畏敬”がこの絵本のテーマです。”
このような事が最初に書いてあれば何ら問題ないと思います。版権切れで絶版だった理由の説明も無く、永らく絶版だったという理由で売れている”ちびくろさんぼ”の二の舞だけにはなって欲しくないのです。
福音館書店は、どうもこの手の講義に対しては、諸手を上げて降参する傾向があります。昨年同社から出版された、”たくさんのふしぎ”も、主人公のおじいさんがパイプをくゆらす姿が、煙草撲滅団体から糾弾されあっという間に回収されました。内容は未読なので何とも言えませんが、、、、。
最後に、あまりにも素晴らしい絵(シーン)なのでUPします。


瀬田貞二さく・寺島竜一え、こどものとも1962年8月・第77号「あふりかのたいこ」です。現在ある理由で絶版ですが、復刻版の50冊セットには資料として入っています。
この絵本は、我々の世代ならば一度は読んだことがある・教科書にも載っていた素晴らしいお話です。テーマは、”自然への畏敬、自然との共生”です。その為、動物ハンターの所業を徹底的に”悪”として描いており、最後に彼も更正するというお話です。瀬田貞二さんのテキストの中でも屈指の名作です。
この絵本が絶版になった経緯については、福音館書店が以下のようにコメントしています。
”この絵本は1966年に「こどものとも傑作集」の1冊として刊行しましたが、1986年に絶版にいたしました。この作品は植民地支配を否定する意図をも持った創作でしたが、子どもたちにアフリカに対する間違ったイメージを与えてしまう危惧があるとの指摘があり、これを考慮した結果、著者の同意を得て、絶版としたものです。今回、復刻版にこの作品を収録しましたのは、復刻版としてのひとつの記録的な事実と資料的な意味とを考慮しての判断です。”
絶版になる場合、一番の理由が”差別用語”です。この絵本では一箇所だけですが”どじん”という表現を使っています。当時としては普通の表現なのですが、今の基準ではここを”げんちのひとたち”と訂正すれば文脈も通じ、なんら問題はないと思います。
福音館のコメントに、間違ったイメージを与えてしまう危惧があるとの指摘があったとありますが、正直何が間違っているの?でしょうか。この絵本が発行された1962年当時のアフリカでは、それまで植民地支配されていた地域が独立する一方まだまだ植民地も多く残っていました。従って、”植民地に白人が来て現地人を雇って動物狩りをする”という設定は当時としては全くの事実でなんら問題が無いわけです。問題なのは、”過去の常識を、現在の基準で「過ち」と指摘し糾弾することを目的とした人・団体が存在する” ということです(最近は大分聞かなくなりましたが)。
過去を抹殺したからといって、何の問題解決にならないことは歴史が証明しているのに、、、、現在の感覚でいえば、この絵本はこれを逆手に取って”歴史から学ぶ”とすれば格好の教材になります。
私の考えは、一度絶版に至った経緯を扉絵にわかり易く説明した上で再販すべきです。この絵本のストーリー・絵の構成の妙、一貫したテーマの素晴らしさは決して封印すべきではないと思います。
”この絵本が出版された当時は、アフリカにはまだ植民地が残っていて、この絵本の内容のように白人が現地の人を雇って動物狩りをしていた時代でした。今ではすべての国が独立し、動物達も保護されてこのようなことは現在ではありません。”動物狩り”は”自然との共生”というこの絵本のテーマを際立たせる為にあえて用いられたのであり、それが全否定されているのは通読していただければご理解していただけると思います。 ”自然との共存・自然への畏敬”がこの絵本のテーマです。”
このような事が最初に書いてあれば何ら問題ないと思います。版権切れで絶版だった理由の説明も無く、永らく絶版だったという理由で売れている”ちびくろさんぼ”の二の舞だけにはなって欲しくないのです。
福音館書店は、どうもこの手の講義に対しては、諸手を上げて降参する傾向があります。昨年同社から出版された、”たくさんのふしぎ”も、主人公のおじいさんがパイプをくゆらす姿が、煙草撲滅団体から糾弾されあっという間に回収されました。内容は未読なので何とも言えませんが、、、、。
最後に、あまりにも素晴らしい絵(シーン)なのでUPします。

by makoo2001
| 2010-04-15 08:54
| 絵本ノコト
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