残念です(中沢さんも、そして記事の内容も) |
’はだしのゲン’の作者、白内障悪化により執筆を断念 ”
”はだしのゲン”は、広島で被爆した中沢啓治さんが書いた漫画で、私がここでとやかく言う必要のない原爆文学の金字塔であることは皆さんよくご存知だと思います。他県の人間で原爆のことについてなんやかんや言う人がいれば、”文句を言わずにはだしのゲンを読んでみいや” これで済みます。イデオロギー色を嫌う人がいますが、連載当時(1972~74年、週刊少年ジャンプ!)時代ではこれくらいの色は常識であり、そんなことで目くじらを立てるとこの作品の持つリアリティーに対して失礼です。余談ですが、当時”赤旗”を愛読していた父親に勧められて、はだしのゲン映画化の際に出演のオーディションに申し込んだ記憶があります(笑)。
二部は大人になってから読みましたが色々考えさせられました。是非続きをと思っていたのですが、本当に残念です。続きがある程度できていたのに。ロービジョン用の色々な補助器具や拡大鏡が発売されていますので、近くにいる眼科医の方、何とかしてあげられませんか?
(週刊少年ジャンプ1973年25号 連載開始の号です。ど根性ガエル、プレイボール、侍ジャイアンツ、トイレット博士、そしてアストロ球団など早々たる連載の中にこれを入れた当時の編集長の判断は素晴らしい!当時お好み焼き屋で一番人気があったのはジャンプでしたよね)
そしてこの記事でもう一つ気になることが、、、、
白内障が悪化して視力低下?手術したが回復せず? 本当ですか?
視力低下の原因が白内障だけ!ならば、手術を受ければ視力は必ず回復します。カメラに例えると、白内障という病気は2枚あるレンズの内側のレンズ(これを水晶体と呼びます)が濁っている状態です。カメラのレンズが濁った状態ではよい写真が撮れないですよね?手術では濁ったレンズを取り除き新しいレンズ(=人工レンズ)と交換します。フィルムやコードに問題がなければレンズを交換したカメラはよい写真を撮れる様になるはずです。
従って、上記の場合、白内障手術をしたが、それ以外の組織(角膜や網膜や視神経)に視力低下を引き起こす要因があったと考えるのが妥当だと思われます。
私が言いたかったのは、上記の記事内容は”白内障という病気は手術しても治らない”との誤解を招くということです。視力低下の原因が白内障だけであれば視力は必ず回復します。以上。